R7年9月の俳句:短歌:川柳 投稿壇  

 ※総評:片桐基城

 ◎八月は暦の上ではあきになりますが、まだまだ暑い日が毎日続きます。皆様の俳句に抱く

  熱意と努力を感じながら妙出し管見させて頂きました。その結果、今月も、抜きんでた佳い

  句は無く残念に思っています。また、特選句・秀逸句を各一句、入選句・佳作句を各五句の、

  十二句を妙出して鑑賞させて頂きます。尚、今月より短歌は鑑賞外作品と成り、俳句のみの

  推敲、寸評、添削となりました。ご了承ください。

   ※「俳句するに際しては先ず歳時記を捲って(めくって)この句に使用した季語の否諾を

    考えてみましょう。、句に対して妥当である季語が大切なのです。歳時記を読み返しましょう」。

   ◎今月の兼題は【夕立】・【台風】・【残暑】

   ◎来月の兼題は【新米】・【星月夜】

寸評:推敲:選者=片桐基城先生                       

※複数の句の投稿者の方へ:寸評、添削は一人一句をして居りますのでご了承お願い致します。

 (先生は投稿句全句を推敲成され、その中で佳句を一人一句として挙げて居ります。)

  ☆スマホでのグーグル語句検索を推奨致します。スマホ検索を上手に活用して下さい。

 ☆特選一句、秀逸一句、入選、佳作(全作品10句)

 【毎月の投稿〆切日=8日】

 

☆俳句の部 

 

特選:該当者なし

 

 

秀逸:該当者なし

 

  

〔角田則子:今光一

入選「汗拭い夕餉の支度終わりけり」

寸評:今今晩の夕餉が整ったところで、安堵の汗を拭っている光景が見えてくる素敵な句です。

     敢えて言えば『汗拭う』をもっと強調したいところですが・・・。厨を守る方の一方ならぬ

     ご苦労に感謝いたします。

 

〔大和佳子:松原〕

入選:「何もかも放りだしたい残暑かな」

寸評:残暑は、本格的な夏の暑さとは違った、うだ苦しさとでも言いましょうか。その様な気に

     襲われた時の心情が生々しく詠われています。残暑なんて放り出したいと、本気で言いたく

     なりますね。

 

〔渡邉孝之:江二

佳作:「帳おり夜風に遊ぶ月見草」

寸評:帳をおろす時間になり薄暗い夜風を受けながら咲き始めた月見草の、楽しい笑いが聴こえて

    くるようです。物より様子にしたら如何でしょう。

・添削:「暮れ泥む風に遊べる月見草」

 

 〔青木幸子:事務員〕 

佳作:「夕立や洗われし路行きはじむ」

寸評:夕立が上がった後の清々しさを思うとき、夕立があってこその喜びを感じたりするものです。

    陸は、その辺の恙無く詠み込んでいる奇麗さを感じます。下五『・・・清々し』と、心の訴え

    を詠ってみませんか。

 

〔石岡ノブ:高根沢

佳作:「験なき物と思えど白湯を飲む」

寸評:白湯は季語には無いけれど、白湯を飲む情景は、冬の季語「息白し(いきしろし)」と関連

    付けて表現される事があり、ききめがあるのでは・・・と詠い許容があって気持ちを強く詠って

    いていい句と感じます。

 

【詩情が無い】

  俳句に必須な詩情が全く無く、知に走り頭で作ったのではないかと思われます。勿論、小林一茶が

  言うように、滑稽を詠ってこそ俳句であります。詩情を伴った滑稽とは難しいですが、例えば

  『雀の子そこのけそこのけお馬が通る 一茶』のように。

【安保 孝:江二】

?「早よ行けや台風一過もういいか」

?「元気かな残暑厳しくどうざんしょ」

 

【植木誠一:西原】

?「台風で我が家は雨漏り寝床なし」

 

季重なり

【苅部文子:矢板】

「台風に驚き焦る青田かな」// 台風=秋 青田=夏

「台風に期待はずれし猛暑かな」// 台風=秋 猛暑=夏

 

【角田和道:今光一】

「夕立や涼しさ置いて去りにけり」// 夕立=夏 涼し=夏

 

【金子敏枝:江二】

「馬の背が夕立ち分ける登山道」// 夕立=夏 登山=夏

 

【石岡ノブ:高根沢】

「猛暑日に木陰で鳴きし蝉の知恵」// 猛暑日=夏 蝉=秋

 

 

☆短歌の部『今回より鑑賞外の作品と成ります。』

 〔石岡ノブ:高根沢〕

・「またしても特集記事に惹かれゆき」

 

 

〔福田時子:江二〕 

・「耐えに耐え暑き毎日あと僅かスタミナ付けて食欲付けて」

 

 

【鑑賞外の作品

◎夕立の雲の狭間に光り射し//もやもやと残暑名残りの風が立つ//ヒュ-ヒュ-と爪痕残し野分去り(清澤修:壬生一)

◎夕立がひび割れたなだうるおして(金子敏枝:江二)

◎残暑より皆が望むは涼秋なり(植木誠一:西原)

◎台風の予報が外れ旅支度//峰に立つ浮かぶごと富士は黒(林  弘:壬生二) 

◎塩原路考妣をしのぶ残暑かな//野分去り七三分けの棚田かな(渡邉孝之:江二)

 

※編集後記:細心の注意を払って誤植、脱字、書き違いが無いように編集して居りますが

      もしそのような事が有りましたらお許しください。又、文芸編集部までお知らせ下さい。      

 ご信者皆様の投稿 、奮ってご参加ご披露をお待ち申し上げます。  【毎月投稿〆切日=8日】

 投稿ご希望の方は事務所へ提出、若しくは宇清師、陽哲師、渡邉孝之までお申し込みください。

 投稿フォームでも受付しております。

 受付次第ホームページに掲載させて頂きます。  

俳句・短歌・詩・小説・マンガなど。あれもこれもご披露ください。