R8年3月の俳句:短歌:川柳 投稿壇

 ※総評:片桐基城

◎春闌(はるたけなわ)の季節となりました。ものの雪が降ったりとまだまだ寒く春炬燵の離せない毎日です。

皆様の俳句管見させて頂きました。参加する方々の力量の向上を窺い、今月から水準を少し

上げて鑑賞してみました。

※今月の特選句、該当者なし。投稿俳句数 24句 準佳作2を入れ10句入賞。

 俳句を詠むにあたり、季語選びは必須です。季語歳時記を参照しましょう。

※短歌:川柳は先生専門外の為寸評:管見は致しませんのでご了承お願い致します。

 

◎来月の兼題 【朧】【桜】【雀の子】 ◎今月の兼題 【沈丁花】【春炬燵】

 

※寸評:推敲管見:片桐基城先生

 

☆俳句の部

【角田則子:今光一】

秀逸:【懐かしの母とうたた寝春炬燵】

・寸評:形容詞『懐かし』から思い起こされるのは、久し振りの母御でありそうで無い母御でしょうか。

    如何にせよ共に転寝(うたたね)のひとときの嬉しさに満ちた句です。

 

渡邉孝之:江二

入選:【石塀を越えてこぼれる沈丁花】

・寸評:沈丁花は幅が一メートル高さがその二倍近くに成長する常緑木ですが、塀を越えて隣家へと散る

    様子の仮名書きに感銘しました。秀逸句に並ぶ力作です。

 

【清澤 修:壬一】

入選:【寛ぎの鼻をくすぐる沈丁花】

・寸評:濃厚で甘い沈丁花の爽やかな香りは、遠くまで届くことから「千里香」と呼ばれているそうです。

    折しも、擽られながら寛いでいる光景が視えてきます。(くすぐられ・・)(くつろいでいる・・)

 

【林  弘:壬生二】

佳作:【言うほどに寒くないのに春炬燵】

・寸評:春本番を迎えた仲春の寒さでありながらの炬燵の是非を、己に問うでもなく訴えているきれいな

    思考句です。打消しの助動詞の連用に効果を感じます。

 

【角田和道:今光一】

佳作:【夕暮れの心和ます春炬燵】

・寸評:まだまだの寒さに炬燵していても、仕事に追われ炬燵に寛げなかったけれど、夕暮れて春の炬燵に

    漸く(ようやく)落ち着ける喜びでしょうか。中七文字で活きた句です。

 

【稲川容子:城東二

佳作:【春炬燵心緩んで微睡んで】(・・・こころゆるんでまどろんで・・・)

・寸評:掲句は、相対的に言うと前の句に似ていると云えますが、春の炬燵が有るからこそを詠い、佳いので

    すがちょっと独りよがり風で残念です。

 

【金子敏枝:江二】

佳作:【友来る慌てて仕舞う春炬燵】

・寸評:友人の到来に慌てて片付ける心情は解りますが、今は未だ仲春なので炬燵していても不思議はないのに、

    作者の若さ故の作者の慌てようが視えてきます。

 

【山崎昌子:城東二】

佳作:【軒先に義母の面影沈丁花】

・寸評:沈丁花の咲く軒先を視る度、その沈丁花が好きな義母の母御さんが浮かぶのですね。

    面影から、沈丁花を視る義理の母御さんの真剣な眼が視えてきます。

 

【石岡ノブ:高根沢】

準佳作:【我が庵は隙間だらけで春炬燵】

・寸評:中七の接尾語「だらけ」から感じる詩情をもっと大きく表出したいと思いませんか。

    部屋の空いている処にでしょうから、『・・・の隙間を埋めて』で佳作に。

 

【苅部文子:矢板】

準佳作:【何時迄もそこから出られず春炬燵】

 

・寸評:中七『出られず』と口語体を用いていますが、俳句は文語ですから出られないの文語で

    「出られぬ」としたいですね。ちょっとした推敲で句が活きてきます。

 

 

☆短歌の部

【安保 孝:江二】

【プロ野球選手になりたい夢破れ今はひたすら横になりたい】

 

選外句

沈丁花色あざやかに花咲かす:苅部文子 ★春炬燵ふれ合う足に胸キュンと:福田時子

★沈丁の香りに顔上げ主は何処:林 弘  ★花片を丸く纏めて沈丁花:石岡ノブ

★ほんのりと芹の根っこに舌鼓:石岡ノブ ★立話沈丁花の香舞い遊ぶ:石川けい子

★風吹いて気持ち和らぐ沈丁花:大和佳子 ★春炬燵同じ所に猫丸く:大和佳子

★境内の匂いたどりし沈丁花 :清澤久子 ★沈丁花香り漂う恋便り:植木誠一

★春炬燵天気予報に悩む日々 :植木誠一 ★春炬燵隅でぽつんと出番待つ:渡邉孝之

★沈丁花午睡の鼻をくすぐりて:清澤 修 ★春炬燵温暖化では出番なし

 

※作品投稿希望者はお講師、渡辺が受け付けております。上手い、下手は関係有りません。

 言葉遊びでボケ防止、皆さんの投稿お待ちしております。