R8年7月の俳句:短歌:川柳 投稿壇  

 ※総評:片桐基城

 ◎今年の梅雨は、らしさの無い雨に見舞われたと思いますが如何でしょう。

  と、言っても、早梅雨でも無く湿っぽい雨でした。今月26日は大暑であり、月が変われば 

  直ぐ立秋を迎えます。体を労わりつつ俳句しましょう。

 

 ※(今月の俳句投稿数27句。入賞句=10句:あと一歩=2句:選外=18句・短歌=1首でした。)  

 

     ※今月特選句、該当者なし。秀逸句一句、入選句三句、佳作六句。

   ※「俳句するに際しては先ず歳時記を捲って(めくって)この句に使用した季語の否諾を

    考えてみましょう。、句に対して妥当である季語が大切なのです。歳時記を読み返しましょう」。

   ◎来月の兼題は【麦秋(麦の秋)】・【雨蛙】・【汗】

   ◎今月の兼題は【夕立】・【朝顔】・【七夕】

寸評:推敲:選者=片桐基城先生                       

 選外の作品に於いて優秀句にちかい作品も多々ありますので、一層奮起されますよう

  お願いいたします。

 (先生は投稿句全句を推敲成され、その中で佳句を一人一句として挙げて居ります。)

  ☆スマホでのグーグル語句検索を推奨致します。スマホ検索を上手に活用して下さい。

 ◎入賞句は特選句、秀逸句、入選、佳作の四賞です。

 【毎月の投稿〆切日=8日】※締め切り前の提出大歓迎。

 

☆俳句の部 

【清澤 修:壬一】

秀逸:「七夕に逢瀬叶わぬガザの空」 

 ・寸評:ガザはイスラエルによる攻撃や物資搬入の制限が続いていると云う過酷な状況と聞きますが、

    そうした地にては七夕に行われる行事など敵わないと詠った現実が、座五から視えてきます。

      

【渡邉孝之:江二】

入選:「二つ星年に一度の逢瀬の日」

寸評:彦星と織姫星が年に一度逢うのを許されると云う古来の伝説を、寂しげにも悲しげも無く

    詠っていて、読む者に期待と明るさを与えています。唯、上五「七夕や」としても判読できる 

    句でもあろうかも。

    

〔大和佳子:松原

秀逸:「更衣して風の匂いも変わるなり

寸評:毎年、その季が来ると必至な更衣ですが、着替えた衣の如何を云々ではなく、

    し終えた後の、身内を吹く風の嗅覚に訴えた句ですね。潔く「けり」

 

〔渡邉孝之:江二〕 

入選:「雨しずく落ちて煌めく四葩かな」

 ・寸評:花弁が四枚の紫陽花を言う、四葩にポトリと雨の雫が落ちた時、キラキラっと

    煌めいた景ですね。瞬間を奇麗に捉えた二句一章の完成句です。

 

〔石岡ノブ:高根沢〕 

入選:「朝顔が背伸びしていた今朝の貌」

寸評:宙に向かって伸びて行こうとしている、朝顔の捉え方が実直でありユーモアがあり

    頷ける運びに惚れられる句です。それらを動的に具象しているかと思った途端に「貌」

    で締めるとは唸りたくなる句。

 

〔山崎昌子:城東二

入選:「朝顔や紫陽花の葉に玉しずく」

寸評:紫陽花の咲き誇る朝の、細かく些細な景をよく見て掴み切っている句です。紫陽花と言えば

    土壌によって変化する花の色とか花弁の「がく」を詠おうとしないので発見が素敵。が、今月の

    兼題外の句。

 

〔林  弘:壬生二

佳作:「朝顔や竿に抱きつき蒼空へ」 

 ・寸評:朝顔の特徴と云えば、支柱に反時計回りに茎を絡めて成長しますが、掲句は、笑まれながらに

    持っている、その成長過程を人様に捉えに似せて「抱きつく」と意外的に詠ったところに感銘。

 

〔大和佳子:松原〕

佳作:「朝顔や隣の庭へつるのばし」

寸評:掲句も咲きに揚げた「竿に抱きつく」句に似た表示を行っている句です。隣家の庭先へと伸びてゆく

    蔓を見ているのですね。このように、俳句は一つの動作を幾つもの角度に捉える素敵さがあります。

    

〔角田和道:今光一〕

佳作:「夕立や庭石洗い去りにける」

 ・寸評:強い日差しで暖まった空気が上昇し、発達した入道雲から突風を伴った雷をもって強く降るの

    が夕立ですが、その仕草を中七から座五にかけて詠った句ですね。夕立が抱える一気さが深く出ています。

 

〔内田弘子:寺内〕

佳作:「ばちあたり夕立降りて雨やどり」

 ・寸評:不意の夕立に遭遇した運命にと云うと大袈裟ですが、止む無く雨宿りする様を、日頃の行いのバチを

    貰っての仕草に置換して、ユーモアに捉え詠っていると思います。あと一つ何かが欲しいですね。

 

〔石川けい子:城東二〕

佳作:「夕立やあとに広がる茜空」

 寸評:夕立するその景を詠っていますが、場を洗い去ってゆくその動作でなく、夕立し終わった後の地を

    天を詠いあげた、奇麗さが満ち満ちている句です。情景だけでない何かが有れば秀逸性ある句です。

 

〔石岡ノブ:高根沢〕

 

佳作:「夕立やあとに広がる茜空」

寸評:イスラエルに攻撃されている、ガザの悲しみを受けている子供への願いを、一枚の七夕に書いて、そうした

    悲劇が収まるように切々な思いが伝わってくる句です。『七夕やガザの子に書く願い事』では。

 

【あと一歩】

〔稲川容子:城東二〕

★夕立や肩寄せ合って軒の下

寸評:不意の夕立で呼び合う事無く軒下に駆け込みますね。『夕立肩を寄せ合う軒の下』助詞に工夫を。

 

 〔清澤 修:壬一〕

★夕立に裾も乱れし雨宿り

寸評:起承転結をとまでいかずとも、構成を工夫してみましょう。『夕立来て乱れる裾と雨宿り』と。

 

☆短歌の部

 〔安保 孝:江二〕

・「父の日が来るたび思う親不孝盆栽割って隠してごめん

 

◎選外句(19句:敬称略)

★垣根から色どり揺れる朝顔や:山崎昌子    ★願い事七夕の宙星となり:稲川容子

★笹飾る子らの瞳がキラキラと:大和佳子    ★朝顔や露を宿してなお楚々と:稲川容子

★夕立や車に向かう足早に:林 弘       ★四葩菓子塗りの器にしっとりと:石岡ノブ

★七夕や願いと名前書き入れて:林 弘     ★夕立や息吹き返す花達よ:福田時子

★木戸口の朝顔ちりぬ薄暮かな:渡邉孝之    ★幼き日七夕いのりて笹揺れる:内田弘子

★雨やみて見下ろす里の夕立晴れ:渡邉孝之   ★朝顔と見つめ合ってのご挨拶:角田則子

★朝顔に今朝も送られ朝参り:角田和道     ★七夕や我が子の願い多すぎる:角田則子

★迫り来る夕立雲が黒々と:石岡ノブ      ★七夕の空を見上げし流れ星:苅部文子

★あさがおで色水屋さんおままごと:石川けい子 ★朝顔を絵に描く姿愛おしい:苅部文子

★短冊に「みんな良うなれ」笹飾り:石川けい子

 

◎選外句で林氏の『夕立や車に向かう・・・』の句に先生からの添削句、『夕立来て車に向かう急ぎ足』

 

※編集後記:細心の注意を払って誤植、脱字、書き違いが無いように編集して居りますが

      もしそのような事が有りましたらお許しください。又、文芸編集部までお知らせ下さい。      

 ◎ご信者皆様の投稿 、奮ってご参加ご披露をお待ち申し上げます。  【毎月投稿〆切日=8日】

 投稿ご希望の方は事務所へ提出、若しくは宇清師、陽哲師、渡邉孝之までお申し込みください。

 投稿フォームでも受付しております。

 受付次第ホームページに掲載させて頂きます。  

俳句・短歌・詩・小説・マンガなど。あれもこれもご披露ください。