R8年6月の俳句:短歌:川柳 投稿壇  

 ※総評:片桐基城

 ◎今月七日、全国的に梅雨に入ったと報じていました。今年の梅雨は長いとか。

  じめじめとした陰鬱な思いが続きますが、抜けられない四季の一つなので、その

  陰鬱を逆にとれるよう俳句していきましょう。整った句が多く心地よく鑑賞させて

  頂きました。

 ※(今月の俳句投稿数27句。入賞句=10句:注意句=3句:選外=14句・短歌=1首でした。)  

 

     ※今月特選句、該当者なし。

   ※「俳句するに際しては先ず歳時記を捲って(めくって)この句に使用した季語の否諾を

    考えてみましょう。、句に対して妥当である季語が大切なのです。歳時記を読み返しましょう」。

   ◎今月の兼題は【黒南風】・【紫陽花】・【更衣】

   ◎来月の兼題は【夕立】・【朝顔】・【七夕】

寸評:推敲:選者=片桐基城先生                       

 選外の作品に於いて優秀句にちかい作品も多々ありますので、一層奮起されますよう

  お願いいたします。

 (先生は投稿句全句を推敲成され、その中で佳句を一人一句として挙げて居ります。)

  ☆スマホでのグーグル語句検索を推奨致します。スマホ検索を上手に活用して下さい。

 ◎入賞句は特選句、秀逸句、入選、佳作の四賞です。

 【毎月の投稿〆切日=8日】※締め切り前の提出大歓迎。

 

☆俳句の部 

【林  弘:壬生二】

特選:「あぜ道にアジサイの花咲き誇り」 

 ・寸評:農地活性の為に畦道に沿って紫陽花を植えますが、折しも、咲き誇っているのですね。

    「あ」音の効果、格助詞「に」が活きています。

    

【石岡ノブ:高根沢】

秀逸:「引っ越しが漸く済んで更衣」

寸評:転居に追われ、更衣しなければと想い乍ら出来なかったけれど漸くの思いに

    安堵している様子が見えてきます。

    

〔大和佳子:松原

秀逸:「更衣して風の匂いも変わるなり

寸評:毎年、その季が来ると必至な更衣ですが、着替えた衣の如何を云々ではなく、

    し終えた後の、身内を吹く風の嗅覚に訴えた句ですね。潔く「けり」

 

〔渡邉孝之:江二〕 

入選:「雨しずく落ちて煌めく四葩かな」

 ・寸評:花弁が四枚の紫陽花を言う、四葩にポトリと雨の雫が落ちた時、キラキラっと

    煌めいた景ですね。瞬間を奇麗に捉えた二句一章の完成句です。

 

〔角田和道:今光一〕 

入選:「紫陽花や朝露つれて輝けり」

寸評:花庭に咲く紫陽花でしょうか。起き立ての眼に、朝露を浴びた紫陽花が飛び込んで

    来たと解釈します。中七の「つれて」の表現が新鮮であり新鮮です。

 

〔稲川容子:城東二

入選:「紫陽花の青に見惚れて足止める」

寸評:花紫陽花はまた「七変化」と言いますが、それは土壌の違いによって花の色が変わる

    事からです。掲句は、青色に集約して詠っているのですね。

 

〔清澤 修:壬一

佳作:「黒南風の憂いさも吹き飛ぶ露天風呂」 

 ・寸評:梅雨前、特有の雨雲を伴う風に陰鬱になりますが、その黒南風を逃れての露天浴に、

    それまでの憂鬱も何処えやらですが、あと何かひとつ欲しい句です。

 

〔石川けい子:城東二〕

佳作:「参道や青き紫陽花雨しずか」

寸評:静かに歩く神域を参道と言いますが、掲句は、青々と咲く紫陽花に降る雨の、閑かな参道の

    景が手に取るように見えます。「しずか」の有無を考えたい句。

    

〔山崎昌子:城東二〕

佳作:「早朝の紫陽花の葉に雨しずく」

 ・寸評:花の色を賛辞するのでは無く、葉の上にポツンと垂れたままでいる朝の早い紫陽花に

    見惚れたのですね。朝を想像させて、添削:『紫陽花の葉にひと粒の雨の色』

 

〔内田弘子:寺内〕

佳作:「紫陽花は悲しき色よ母想う」

 ・寸評:ちょっと意味深な思いが膨らむ句で、余り弄りたくありませんが、思いの措辞を整理

    してみましょう。また助詞をいれて、添削:『紫陽花の哀しき色に母を恋う』

 

〔角田則子:今光一〕

 

佳作:「更衣母の着物に袖通す」

 ・寸評:今年初めてでしょうか。母御さんから頂戴した着物を着用しようと手にとっている

    明るい仕草が見えてきます。二句一章の完成句。

 

① 選外句=言いたい事は解りますが、あと一歩の句

  (兼)雨の音紫陽花の葉にポツポツと:山崎昌子

  (兼)雨上がりきらりと光る紫陽花よ:苅部文子

 

② 選外句=季語の重複句

  (兼)雨の紫陽花の葉にカタツムリ:山崎昌子

  (兼)青蛙紫陽花の上かわいらし:内田弘子

  (兼)くてもころもがえして近し:内田弘子

 

 

 

☆短歌の部

 〔安保 孝:江二〕

・「父の日が来るたび思う親不孝盆栽割って隠してごめん

 

◎選外句(18句:敬称略)

★花芽切り咲く紫陽花を待ちわびる:星川義明 ★黒南風に怯むことなく墨を磨る:石岡ノブ

★咲き誇る紫陽花を待ち花芽切る:星川義明  ★紫陽花が緑地に映えて二重奏:石岡ノブ  

★紫陽花の色に微睡む昼下がり:清澤 修   ★四葩菓子塗りの器にしっとりと:石岡ノブ

★黒南風に戦ぐブランコ軋む音:大和佳子   ★髪を切る中一の女孫夏の制服:石川けい子

★紫陽花や雨が降る度色変わり:大和佳子   ★黒南風や外をみつめて出窓猫:石川けい子

★空ひかり腹をなぜなぜ更衣:林 弘     ★黒南風や鼻歌ひとつ気分転換:福田時子

★黒南風に机にむかいウトウトと:林 弘   ★更衣紺のポロシャツ凛として:稲川容子

★黒南風やその名の如くじっとりと:渡邉孝之 ★黒南風を眺めて急ぐ家路かな:苅部文子

★樟脳の匂い清しや更衣:渡邉孝之

 

※編集後記:細心の注意を払って誤植、脱字、書き違いが無いように編集して居りますが

      もしそのような事が有りましたらお許しください。又、文芸編集部までお知らせ下さい。      

 ◎ご信者皆様の投稿 、奮ってご参加ご披露をお待ち申し上げます。  【毎月投稿〆切日=8日】

 投稿ご希望の方は事務所へ提出、若しくは宇清師、陽哲師、渡邉孝之までお申し込みください。

 投稿フォームでも受付しております。

 受付次第ホームページに掲載させて頂きます。  

俳句・短歌・詩・小説・マンガなど。あれもこれもご披露ください。